子ども部屋に誕生したオフィス

液晶瞬間調光窓

あ!映画でみたやつ!

玄関から階段を上がり、セカンドリビングにお邪魔するとちょっと不思議な感覚におそわれます。あれ?なんだろ?この違和感的な感じ。
その正体はセカンドリビングと隣の部屋を仕切る大きな窓。なんとなく、おうちの窓って外と中を仕切るものってイメージがあったからこそ感じたこの違和感。そう、大きな窓の向こうもまた、お部屋があったのです。

テレワークがきっかけで
生まれた窓

その大きな窓の向こう側に案内してもらうと、そこは子ども部屋になるはずの、いや、これからもなる可能性のある空間。その一角にまるで映画に出てくるハッカーが使うようなパソコン。タブレット、2つのディスプレイ、電話会議用の電話が置かれたディスクがありました。
「テレワークになってから家で仕事をするのが大変になったんです」

お父さんもお母さんもこのコロナ禍でテレワークになったそうで、そしてお父さんはカナダの方。お勤めの会社は世界的な会社。だから、会議も時差の関係で夜になることもあるし、お子さんとは触れ合いたいけど、仕事もしなければいけない。リビングで会議をすれば、寝室まで声が聞こえてしまってみんなの生活リズムが崩れてしまう。

そこで思いついたのが
「リモコンでクリアにも曇りガラスにもなる窓をつけよう!」
だったそうです。対象になったのは子ども部屋になるはずだったセカンドリビングの隣の部屋。リビングとの出入口だった扉を外し、そこに壁を作り、窓をつける。そう、ドラマの中に出てくるオフィスのように会議中はふわっと曇っちゃうあれだ。

そんなことが可能か建築シミズさんに聞いてみたそうで、聞かれた建築シミズさんはすごい悩まれたそうです。
「大きなものは特注になってしまってすごい高い金額になってしまって」
「でも、小さなものは使用時間に制限があったりしてこのお宅のニーズにはあわず」
そんなこんなで探し回って、大阪にある会社さんがオーダーで作っている特殊フィルムをみつけて、それでようやく予算内で希望に添えるって確信をもてたそうです。

テレワークオフィスだけど子ども部屋!

完成した窓を通して眺めるセカンドリビング。スイッチを入れるとふっとガラスが曇り、風景が遮られます。もう一回スイッチを入れるとまたリビングがみえる。
これは・・・オモシロイ・・・絶対。
お子さんが窓をノックするとお父さんがガラスを透明に。そして、ガラス越しに二人の笑顔。
「これ、そのうち人形劇できそうですね。」ふっと曇ると今度はお子さんの手だけがくっきりと。「影絵もできそうだ・・・」

テレワークオフィスとしても機能も完璧だそうで、深夜に行われるミーティングでも寝室では安眠が確保されるようになったそうです。
お母さんとお子さんがリビングでくつろいでいて、お父さんが仕事をしていてさみしくなるとスイッチオン!魔法のスイッチのように一体感が生まれます。

家族が一緒に暮らし育つ家でありそして仕事もできる、ステキな空間が生まれていました。

編集記者:ちゃんちき堂

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